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2008年8月23日 朱鞠内湖スペイフェスタ
午後11時半。フェスタ前日の夜に朱鞠内湖入り。
フェスタだけに道内のスペイ狂がすでに集まっているだろうと、
ドキドキしながら前浜に到着したものの、全く人影なし。
車も停まってないし、テントを張っている人もいない。
あれ?今日って何曜日だっけ?もしかして日にち間違えたかな??
あまりに閑散としたキャンプ場に面食らって何を見て日付を確認したらいいのやら。ちょっとプチパニック。
お、時計だ時計。腕時計。あと携帯でも。。
間違いない。今はフェスタ前日だ。これでいいはずなのだ。
以下、長くなるから気をつけてね。
誰もいない中で、張り切りすぎた自分がちょっと恥ずかしいかななんて思いつつ、ビール飲みながらパソコンで24観てたらふかーい眠りへと。
翌朝。
車の音で目を覚ます。
あ、大丈夫。ちゃんとフェスタの日だ。
杉坂さんもやってきて、みるみる人も増えていく。
にわかに騒がしくなり、人が集まってキャス錬がはじまった。
みんなバシバシ遠投を決める中、僕はカップラーメンをすすりつつ遠目で見学。
いやー、みんなすごいな。
午前9時半をまわった頃杉坂さんのスクール開始。
シングルハンドのスペイの有効性から最近お気に入りのラインまで一通り座学が終わったあとはいよいよ個人指導。
僕のところへ来た杉坂さんの開口一番は
「このロッドどうしたの?」
さすがに目ざとい。
「いやー、実はキャス錬中に折れちゃいまして。。」
「これでトーナメント大丈夫?」
いやいや、それは僕の方が聞きたいぐらいっす。。
僕が受けた指導はまずリフトとスイープを低くしなさいということ。
できるだけスイープを低くして、DというよりはVループをつくるようにし、もっとロッドにパワーをかけなさいということだった。
その後トーナメント用のテクとしてロッドのストロークをより長く取るためにシュートの際に一歩踏み出すといいよ、ということだった。
なるほど。空手でいうところの追い突きの動きに近いな。
あっという間にスクールは終了して、次は岡田さんのスクールなんだが僕は受講してなかった。
フェスタの日は各メーカーがブースを出展するのでロッドの試投ができますよという触込であった。
ブース出展の時間帯と岡田さんのスクールが見事に被っていたため、あんなロッドやこんなロッドをいろいろ試投してみたかった僕は涙を飲んで岡田さんのスクールを見送ったのだったが、実際にはブースなど1店も出ておらず、ながーい休憩時間となってしまった。
なんだよ。受けときゃよかった。。
午後2時からは野寺さんのスクール。
このスクールは実に有意義なものであった。
まずはスペイキャストの動きをそれぞれ分解して丁寧に解説。
以下要点。
リフト:絶対にゆっくりと。そしてロッドを引かずに押し出すような感じでゆっくりとリフトすること。
スイープ:ロッドを水平に動かすこと。お皿型に動かさない。急激に速度を上げない。一定の速度でロッドを動かすべし。右肘を90度以上曲げないようにし、身体を返すようにしてラインを引っ張ってくる。スイープ最後は左肘を前に出しつつ第一のアンカーを水面からくいっと抜く。
アンカー&Dループ形成&ロンチポジション:低いスイープからロッドを2時ぐらいまで倒しつつ、ラインが張った状態からさらに両腕全体を斜め後方に持ち上げつつさらにラインをドリフトさせる。これでDループ(Vループ)のパワーを強くしてロッドに負荷をかける。このときのDループは平面的なDの字ではなく、立体的なDとなる。つまり横から見ても上から見てもDの形となるように。
シュート:ロンチポジションからそのままの高さでロッドを水平移動させつつ、気持ち垂直方向でロッドをフリックさせる。このとき右手は伸ばしきらず6番ロッドでラインをちょんとだすぐらいの感じで力をいれすぎないこと。そして左手はしっかりと引く。右手と左手の力配分は4:6ぐらいで。ロッドの力を使うのはこの最後のところのみ。
文章でかくと具体的なタイミングや力加減やロッドの動きやなんかがちょっとわからないかもしれない。でも目の前で説明を受けながら実際の動きを見るととても理論的。よくわかるのでした。
いままでスペイキャストで言われていたことが変わってきている点もあった。
たとえば以前は「スイープの時はロッドティップを浅いお皿型に動かす」と言われていたが、「スイープの時はロッドティップを水平に動かすべし」となっていたし、昔の野寺さんの本とかではシュートの時は右手を「右ジャブのように前に押し出すべし」というのが、「右手よりも左の引き手」に変わっていた。
アンカーだってイアンの「先回りのアンカー」というよりは「スイープ後のドリフト」に変わってたし。
スペイはどうやら急速に進化しているらしい。
ちなみにアンダーハンドキャストっていうのは手の下にループをつくるから”アンダーハンド”なんだって。下手を使うからアンダーハンドだと思ってた。。オーバーヘッドに対してのアンダーハンドなんだって。さっすがスペイおじさん。
あとね、スカジットも教わった。サークルキャストからラインを引き剥がすときはロッドを水平にゆっくりと動かすこと。剥がしきったときにフライが泳ぐようでなければならないこと。そしてスカジット使うときはティップはタイプ6以上の重たいラインを使わないと意味ないのだそう。タイプ3とかだとシンクティップがフローティングのベリーに引っ張られて沈みきらないらしい。タイプ1とかタイプ3を使う時はベリーもシンキングを使うべしということだった。で、フルシンクラインの扱い方も教わった。
そして極めつけは根津一多さんのトーナメント用キャスト講座。
これは圧巻。
まず、リフトしない。
斜め後方にそのままラインを抜いてきて斜め後ろ上方にVループ形成後、さらにドリフトしてVループがたれてきたあたりでシュート。
デモンストレーションではラインがかっとんでく。
あくまでトーナメント用ということではあったけど、まるで次元が違う。
ネットでは根津さんの60mキャストの映像とか見ていたけど、目の前で解説されながらそれを見るとすごく考えられていて、理にかなっていた。ただその理を実現させるのはとても大変だったそうだ。このリフトをしないスイープでアンカーを入れれるようになるのに2年かかったって。すごいな。。
イメージを実現させるための努力って素晴らしいなって改めて思ったりして。
座学とデモンストレーションで現代スペイ事情を学んだ後はいよいよ個人指導。
そしてこれがまた凄かった。(いろんな意味で。)
まず、野寺さん。
「いやー練習見てたけど、そのラインすっごく気になってたんだよねー。」
なんだなんだ?もしかしてオレってすっげーいいラインつくっちゃった?
なんて思ってると、
「あんな力いっぱい投げてるのに、大して飛んでないから一体どんなライン使ってるんだろうと思ってた。」
って。。。。。そうすか。。
ちょっと投げさせてと野寺さんが僕のタックルを試投。
「んー、ひどいな、このライン。ライン切ったり貼ったりするの好きなんですか?」と野寺さん。
「いやー、できればあんまりやりたくないんですけど‥‥」と僕。
「性格が全然違うラインを繋げてるし、15ftのロッドにしてはヘッドが長すぎる。これじゃ上手くならない。」
で、「ちょっと待ってて」と立ち去った。
ショックである。このラインにはワリと満足してた僕。しかし、野寺さん的にはラインを引っ張れないし、持ってかれるしで最悪の様子。
まーね。たしかにラインを引っ張ってくるときはベリーがブリブリ震えるし、重たくて長いから必然的にリフトは高くなるし、シュートのときはラインをはじくというよりは放り投げる感じで右手使いまくりだし。。
でも、これでそこそこ投げれてるんですけど。。気のせいなんすか??
戻ってきた野寺さんは「これ使って練習してください。」と僕にロッドを手渡した。
そしてそれこそは噂に聞く「I Spey Ultimate 15」。いやーこれが振ってみたかったんすよ。
繋がってるのは市販されていないトーナメント用じゃない桃色ライン(たぶん)。
そんでもって野寺さんつきっきりの指導がはじまった。
重点的に矯正されたのはDループ形成時のラインのドリフト。そしてシュート時のロッドをフリックさせるタイミングと左の引き手。
「体重移動はとてもいいですよ。よく練習してますね。でもシュートに移るタイミングが早すぎる。んー、イアンのDVDを観てたのかな?」と野寺さん。
はい。何もかもお見通しですね。毎日見てました。ビデオテープだったら擦り切れて見れなくなるぐらい見てましたよ。
その中で僕的にちょっと分からなかったのが、イアンがあれだけスムーズな一連の動きで決してロッドを止めないようにと言っていたのにもかかわらず、バックキャストの時に一瞬ロッドが止まって見えること。
あれは一体なんなんだろう。。Dループのパワーを貯めているのだとは思うのだけど、先回りのアンカーとは相反する動きのような。。
っていうのも疑問が晴れた。ドリフトなんですね。
そのうち根津さんもやってきてバックキャスト時のロッドの角度について指導してくれた。
「あー、バックキャストのロッドがちょっと高いですね。あの立ち木を狙ってみてください。」
根津さん、腰が低くて、とても丁寧に教えてくれて、とてもいい人だった。
CNDの御大二名にしっかり指導していただいて、
おまけにUltimateもびっちり1時間ほど振らせてもらえてとても収穫の大きなスクールだった。
Ultimateの感想はというと、たしかにシュート時の抜けはいい。ラインがスルスル抜けていく。ロッドは堅めで全体的に早めにロッドを動かす必要がある。思っていたほど軽くはないし、誰が飛ばしても飛んでいくと言うのはちょっと言い過ぎかも。でもスペイキャストの動きを理解してそれを実現できる人にはそれこそかっとんでくロッドかもしれない。重いラインに耐えるバットとティップの強さを持ちながら、反発力が強いからシュート時の曲がりの後は返りが早くロッドがぶれない。だからラインが抜けていく。なるほどねー。
今のところ僕の欲しいロッドの第一候補かな。。あ、でもやっぱりTSRも気になるし。。んー、Bluce and Walker も振ってみたい。。
一方、素晴らしいスクールの後には不安も残った。
というか、より一層の不安が誕生。
だってあれだけいい出来と思い込んでたラインを真っ向から否定されちゃったんだもん。いったい明日はどうすればいいの?
ホント、困った。
今日学んだことで明日に生かせそうなことはまず、杉坂さんの一歩踏み出しシュート。そして野寺さんのラインドリフト、根津さんのロッドの角度、最後にまた野寺さんの左手シュート。ま、ここまではいい。
この動きを実現するには僕のラインでは困難だそうだ。まず抜けない。引っ張られすぎるので右手でロッドを押し込む形になってしまう。等々。
かなりやばいんじゃないの。
どうする、オレ?TAKロンをノーマルに戻すか?でもあれだと45m飛ばないぞ。。
拭い切れない不安を抱えたまま夜は懇親会へと突入していった。。
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実は、懇親会自体出席するかどうか、すっげー迷った。
だって知ってる人なんて誰もいないもんね。
一人でポツンといるのもそれはそれで悲惨だし。
でもなんだか知らんけど、このときはどうやら好奇心の方が勝ったらしい。
スペイやってる連中ってどうなんよ。ってね。
席は満杯。一番スカスカの卓を見つけて滑り込む。
そこには杉坂さんと千葉貴彦さんが。
隣と前はどうやらノーススペイキャスターズの方たちらしい。
この方たちがなんとも気さくな方々で
練習場所の話から飛距離やタックルの話まで
初対面にも関わらずいろいろと話してくれて
とても楽しかったのである。
で、ヤローが集まると何故だかやっぱり腕相撲大会へ突入となる。
やってる人たちはみんな丸太みたいな腕と肩。
トップキャスターたちの腕力ってどんなもん?
これは実際にやってみないとわからない。
で、千葉さんに挑んでみた。
結果は秒殺。
腕に自信がないわけじゃなかったけど、まったく勝負になりませんでした。
聞けば、千葉さんベンチプレスで125kgを挙げるとか。
パワーリフティングをやってる友人に聞くところによると、
自分の体重の倍をベンチで挙げられると北海道でパワーリフティングの
階級別のチャンプになれるっていうから、
千葉さんと同じパワーを僕が獲得するにはチャンプ目指すぐらいの
パワーがないとダメってことになる。
キャスターもここまでくるとアスリートだね。
アスリートといえば、かの西條さんも筋トレをしっかりやっているらしい。
あの方は釣りのためにやってるそうだから、もう釣りバカとかのレベルじゃないね。
そんなこんなで
いろんな人のいろんな話を聞くことができて得るところは大きかった。
一番響いたのが千葉さんが何気なく言った言葉。
「よくね、ブログとかで45m飛んだ、50m飛んだとかって書いてるけど、みんな45mの距離を知らないんだよね。」
これは効いたね。ずっしりきました。やってる人じゃないと言えないねー。
自分はどうなんだろう。って、測ったことないからやっぱり知らないもんなー。
宴もタケナワの頃、すっかり眠くなってしまった僕はお先に退散。
さて。一番の問題は明日使うライン。
一体、どうしよう。。
投稿者 fumiaki : 2008年08月24日 02:26
コメント
▼投稿者 ZUI : 2008年08月31日 20:14
f-boboさんこんばんは。
楽しく読ませていただきました、ってより読み入ってしまいました。とっても内容の濃いフェスタだったんですね、うらやましい。
今朝キャス錬場所行ってきましたよ、用事あったので30分くらいしか居ませんでしたが。
ゲートの前に車止まってたのでもしやF-boboさんと思ったらカリブで草を摘んでたおじさんでした。
ではまた。
▼投稿者 f-bobo : 2008年09月01日 20:39
ZUIさんこんばんは。
無駄に長いテキストにおつきあいいただいてありがとうございます。フェスタでの出来事や覚えたことなどを忘れないようにと思っていたらすっかり長くなってしまいました。
日曜はせっかくキャス錬場所に来ていただいたようですみません。
土曜から日曜にかけて支笏湖→尻別本流→支笏湖と釣り歩いてきました。ボーズでしたけど。あ、ヤマメが一尾ついてきましたが。。ま、ボーズですね。
なかなかタイミングがあわなくて申し訳ないですが、いづれ、是非!
